症例報告

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お風呂掃除をしたら腰が急に痛くなった

T.Mさん (20代)腰の症状

<初診までの経緯>

慢性的に腰痛がありましたが、昨日前かがみでお風呂掃除をしたら、今日の朝になって腰が急に痛みだしました。

<初診時の症状・検査>

腰部屈曲40°で腰仙部に鋭い痛み、伏臥位で鈍い痛み、下部腹筋及び腸腰筋に強い筋緊張あり、左股関節の屈曲制限(詰まる感じ)、SLR (-)、ナクラステスト(-)、下肢症状なし

<施術と経過>

臀部、腹部と股関節の屈曲に関わる筋を緩め、腰部の痛みに注意しながら左股関節の矯正を行いました。ある程度腰部の可動域が広がり痛みが軽減したので、腰を丸める体操と反らせる体操を行い、痛みによって固まっていた腰の関節を再度動ける状態に戻しました。最初の施術で屈曲の可動域は倍(80°程)に回復し、痛みは半減しました。2週間のうちに3回ほどの施術を行ったところ可動域はほぼ回復し、痛みは10分の1以下になりました。現在では股関節周りの動きを維持するためのストレッチと、腰を丸める体操を行ってもらいながら、月に1回のメンテナンスを行っています。

<カイロプラクターより>

今回のケースは長期間の慢性腰痛がベースにあった上で発症した急性腰痛(ぎっくり腰)でした。若い女性に多いようですが、もともと腰椎の弯曲が強い(反り腰)患者さんで、しっかりと体幹を支えるための筋力が低下しているようでした。そのため腰や股関節周りの筋肉の使い方に偏りができてしまい、特定の筋肉が過度の使用によって固くなってしまっていました。慢性的にこのような状態であったところにお風呂掃除がきっかけとなり強い痛みが出てしまったようです。一度体の一部の痛みが強くなると、傷ついた部分を守ろうとして周辺の筋肉が一気に固まってしまい、動かすと余計に痛くなってしまい、悪循環になってしまうので、初回の施術ではこの筋緊張由来の痛みを取り除くことに集中しました。傷んだ筋肉自体は、体の自然治癒力が治してくれますが、この二次的な痛みを取り除かないことにはなかなかもとの状態には戻りません。痛みは残るかもしれませんが、動かせる範囲で少しずつ運動していく事で結果的には早く治癒することになります。この患者さんはご自身のお体の特徴を理解したうえで、腰痛の再発予防の為に、昔好きでやっていたボルダリングを再開することにしました。現在ではスポーツを続けるためのメンテナンスや、パフォーマンス向上のご相談などにいらっしゃいます。